おばあちゃんの迎え火

6/8
前へ
/8ページ
次へ
僕は煙を辿って無事に家に着くことができた。もう辺りは暗く、夜になりかけていた。 「こうた、あんたどこ行ってたの!」 お母さんがこっちへ走ってきて、怒った。多分、僕がいなくなったのでみんなで僕を探していたのかもしれない。 「あれ、煙がない」 気がつくと、僕を導いてくれた煙がいつの間にか消えていた 「なんなの?煙って?」 きっと、おばあちゃんだ。僕が迷子になったから、おばあちゃんが家を教えてくれたんだ。 「なんでもない。遅くなってごめんなさい」 「変な子ねぇ、もう、心配させないでよ!とりあえず早く家に入りなさい」 「うん」 僕はお母さんに言われるがまま、家に入った。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加