JK幽霊の暇つぶし

35/57
前へ
/57ページ
次へ
 「それじゃあ、私のしたことが無駄になっちゃう。紬には楽しく生きて欲しいんだ。だからね、紬の記憶、私にちょうだい……」  私は紬の記憶に手を伸ばした。  すると、紬の記憶と気持ちが私の中に流れ込んできた。  (なぜ、あの瞬間あの場所を歩いていたの? ほんの少し時間がずれていれば……! やり直したい。でもできない。ごめんね……。さみしい。かなしい。あの子の両親に伝えなきゃ、助けてもらったこと……。言えない。つらい。苦しい……。 私が死ねばよかったんだ……!)  紬の感情の激流に流されそうになって、思わず叫んだ。
/57ページ

最初のコメントを投稿しよう!

68人が本棚に入れています
本棚に追加