JK幽霊の暇つぶし

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※※※  お父さんの机の上のスマートフォンがブルっと震える。表示されたメッセージを確認して(なんだ? 外を見ろなんて、わざわざ連絡してくるなんて)とブツクサと呟きつつデスクから歩いていき、窓辺に立つ。カーテンをめくると、空でやや消えかかった虹が待っていた。  (そういえば、あの子も虹が出ていると知らせて来たことがあったな)  その時は会社の窓から見えない位置だったので、見逃してしまった。「せっかく教えてあげたのに」とあの子はふくれっ面をしていたっけ、と思い出す。  (今度はちゃんと見たぞー)と心の中で呼びかける。 「遅いよ、お父さん! もう消えちゃうところだったよ」  あの子の声が聞こえたような気がする。甘えん坊のあの子は文句をつけながら、最後にはきっと「でも間に合ったから、許してあげる!」と笑ってくれるだろう。  (ちゃんと見た、って証拠写真を撮っておかないとな)  お父さんはスマートフォンを空に向けて、シャッターを押した。
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