JK幽霊の暇つぶし

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※※※  トーストにトマトとハムエッグ。マグカップには粒コーンのカップスープ。  紬は久しぶりにまともな朝食を食べていた。  テーブルに置いたスマートフォンが震える。手に取ると虹の画像が目に飛び込んできた。あの子のお母さんからだ。  「今、空に架かっていて、とってもキレイですよ!」とメッセージが書いてある。  「う、わーあ……。まだ、見えるかな?」  食べ終わった食器を流しに持っていき、急いで片付けると、水色のスニーカーを履いた。玄関を開けると、透明な日差しが差し込んできた。空を見上げると、画像の通りの虹が空に架かっている。  しばらく虹を眺めていると、紬は昨日まで悩まされていた頭痛と、確かに重くのしかかっていた何かから解放されていることに、ふいに気が付いた。  あの子を思い出すと、いつでも涙があふれてくるのは変わらない。けれど今日は虹の向こうであの子が笑っている気がして、両手を虹に向かって振って笑い返した。  涙を手の甲で拭う。そして外に向かって足を踏み出すと、ぴょんと水たまりを飛び越えた。くちびるに久しぶりの笑みを浮かべたまま。
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