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3 白船来航
民は逃げ惑った。今の状態ではあまりに無力。
山に籠る者、海に飛び込む者、宇宙人と交信する者、
肩甲骨を迫り出しニヤニヤする者までいた。
だが、女王は退かない。
私が退いてしまえば、国民の命が危険にさらされる。
正義感の強い彼女はそう思ったに違いない。
白王国は3隻の白船を横一列に攻めてきていた。
その中でも真ん中の船は特に大きい。十中八九本丸であろう。
船内には様々な武器が積み込まれている。相当なやる気だ。
元より、白王国は黒王国に敵対心を抱いていた。
理由はただ一つ。黒王国のバーベキュー文化が気に入らなかったのだ。
白王国の方針は生食至上主義。
食材を焼くなどもっての外というスタンスにある。
それ故、白王国の個室トイレは常に誰かが入っていると聞く。
果たして、女王はどう迎え撃つのか。
船と互角に戦える武器は黒王国には存在しないはず。
まさか......!?
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