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5 決戦
「やぁやぁ、これは黒王国の女王様。お初にお目にかかります。
よくもバーベキューなどという低俗な料理を同胞に食わせましたな。
私も一度だけそれを食べたことがありますが、
到底飲み込めるものではありませんでした。
同胞はまんまとやられましたが、私は一味違います。
どうぞお手柔らかに。」
すかさず女王が右手を振り抜く。間髪入れず「大臣!」の掛け声。
「仰せの通りに」大臣が大砲を発射。
放たれた謎の液体とバーベキューが合わさり、一気に大将の口に入る。
「ふっ、バーベキューごときを私の舌が許すとでも? ......!!」
大将が胸を強く抑え出す。
「うっ、これは......!
芳醇な肉の旨味と野菜のまろやかさが見事に調和し、
その上から魚介類の瑞々しさが優しく包み込んでくる!
だが、なぜだ。
なぜ私がこんなにもバーベキューに魅せられる?
以前と一体何が違うと言うのだ!」
「......ん!?」
何かを悟る大将。
「は!もしやさっきの液体は”バーベキューソース”!
今までのは塩・こしょうで味を付けていたため、
私の口には合わなかった。
しかし、今回は一味違う。
私はこの味が......こ、好みだ!!」大将気絶。
「秘技 味変」
決め台詞とともに女王が着地する。
黒王国の完全勝利。
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