5037人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
茅野君、そんな嬉しそうな顔して……単純。
ほんと、バカみたい。
この人と一花ならお似合いだよ。
絢斗さんみたいなカッコよくて、頭がよくて、家柄もいい人は、一花には似合わない。
全然、似合わないんだから。
私の方が、絢斗さんの結婚相手にふさわしい。
あの2人を絶対に離れさせるから!
もうこれ以上、一花の好きにはさせない。
私はいても立ってもいられず、コンシェルジュのカウンターに向かった。
そこには山内さんがいた。
一花と茅野君はいない……ちょうど良かった。
「山内さん、すみません。松下さんはいつ戻りますか?」
「あ、島田さん。そうですね……今、お客様の対応でまだかかるかも知れないですね。何かありましたか?」
「あ……いえ」
私は、わざと意味深な顔をした。
「何かあるなら言ってみて下さい」
最初のコメントを投稿しよう!