確執の深さ~萌佳side~

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茅野君、そんな嬉しそうな顔して……単純。 ほんと、バカみたい。 この人と一花ならお似合いだよ。 絢斗さんみたいなカッコよくて、頭がよくて、家柄もいい人は、一花には似合わない。 全然、似合わないんだから。 私の方が、絢斗さんの結婚相手にふさわしい。 あの2人を絶対に離れさせるから! もうこれ以上、一花の好きにはさせない。 私はいても立ってもいられず、コンシェルジュのカウンターに向かった。 そこには山内さんがいた。 一花と茅野君はいない……ちょうど良かった。 「山内さん、すみません。松下さんはいつ戻りますか?」 「あ、島田さん。そうですね……今、お客様の対応でまだかかるかも知れないですね。何かありましたか?」 「あ……いえ」 私は、わざと意味深な顔をした。 「何かあるなら言ってみて下さい」
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