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もちろん、私の中の……だけど。
とにかく私は、工藤様が安心できるような言葉掛けをし、ホテルでの詳細な行動を聞いた。
「そうでしたか、わかりました。では、申し訳ございませんが、しばらくお部屋でお待ちいただけますでしょうか? 私どもですぐにお探し致しますので。見つかり次第、工藤様のお部屋にお届け致します』
「ありがとう……よろしく」
少し安心したような顔で、工藤様は部屋に戻っていった。
ほんの少し前かがみで歩くところや、ゆっくりと小さめの声で話すせいか……ちょっと陰のある感じがして。
年齢は32歳らしく、男の色気みたいな物をこぼれ落ちそうなくらい持ち合わせている人だった。
執筆の度に、最上階のスイートルームを利用してくれている。
大ベストセラー作家さんだからできることだろうけど、かなりの宿泊費を支払ってくれてて……
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