硬貨6円目 コンビニへ

1/1

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ

硬貨6円目 コンビニへ

2つの10円玉を財布に入れた。 特にここに用もなくなってしまったので、一時帰宅を試みる。 だが、少し忘れかけていたが、今日は非常に暑い。 まさに猛暑日。 その中で寝そべったり、喉をしっかりと潤わせずにいる自分は本当に家に帰宅することが出来るのか、不安でならない。 もしかしたら、折角の命を何のイベントもなく呆気ない感じでフェイドアウトする可能性も有り得ないことでも無い。 それは流石に遠慮しときたい所なので、近くの公園の日陰まで涼みに行くことにした。 足取りは重たい、というかズボンが焦げてしまっている。 外に出るのが恥ずかしい、奇抜なデザインに成り代わりを果たしている。 このダサいファッションに気づいた瞬間、気が変わった、やっぱり公園に行くことはやめておくことにする、 子供達に遠目から笑いものにされるのはゴメンだ。 そして、その他の二十歳越えの年代に、どんな変な目で見られるか分かったものじゃない。 様々な理由から方向転換をする事に決定。 多分この選択は間違っていない! 公園の代わりに向かう行き先を迅速に決めることになったが、それは既に検討の付く場所がある。 ──コンビニである。 あそこなら、公園よりも涼めるし、飲み物も買える。 完璧なプランだ。 よし、では急いでコンビニへGO! およそ10分ほど歩いて、違和感に気づいた、そして重要なことを思い出す。 あ、ここら辺、コンビニないんだった。 絶対的な状況はまだまだ続いていくのであった。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加