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「私をたすけに……?」おねえさんはぽかんとした顔で聞き返した
「助けるってなんだい小僧!!」「そーだそーだ!」
「悪いのはこいつなんだよ!!」
「俺らが分らせてやるんだ、苦しみを!!」
天使が暮らしている天界は、
怒りも、汚い言葉も、憎みも、嘆きも
存在しない場所だった
それを発するものがいないから。
「これが………にんげん?」
「子供相手になんて言葉を!」
「よし!おねえさん。」
「どうしたの?」
「うん!きめた!ひとまず逃げよう」
屈託のない笑顔でぼうやは言った。
「へっ?」
「おねえさんが今行きたいところを思い浮かべてね」
「えっ?えっ?えっ?」
「それぇーーーーっ!」
天使のぼうやは、星のすなを頭から振りかけた
またたくまに星たちがふたりを包んだ
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