洞窟

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洞窟

 しばらく歩くと蓮の背丈と同じくらいの岩があった。 「大きいな」  石の表面に見たこともない古代文字らしきものが刻まれている。 「なんだろう」  蓮が触ろうと近づくと、地面が柔らかく感じた。 「あれ」  変だと思った時には、地面に吸い込まれていた。 「わぁー」  石の穴はウォータースライダーのようになっていた。 「助けてー!」  しばらくするといきなりプールみたいなところに投げ出された。  ドボン!  泳げない蓮は必死に犬かきをした。  もうだめだ。  そう思ったとき、手が岩に触れ足が底にとどいた。 「助かった」  たちあがってみたら、水は腰のあたりまでしかなかった。  なんだこりゃ。  蓮が辺りを見回すと、大きな洞窟みたいだった。 「たすかった、けど、どうやって地上に出たらいいのかな?」  洞窟は不思議に明かりがいらないほど金色にかがやいている。 「とにかく奥に行ってみよう」  蓮は歩き始めた。  洞窟は奥へ行くほど明るかった。    
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