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その1ヶ月間、ほとんど会社を休んだ。
私はできる限り彼のそばにいた。
治療が始まり、彼はとても苦しそうだった。
彼の髪の毛は抜けていった。
それに、身体はどんどん痩せ細っていった。
それを感じさせないほど、
彼は私に明るく振るまっていた。
「なに書いてるの?」
私は彼に聞いた。彼はノートに何か書いていた。
「これだけは秘密だよ。」
そう言って彼はそのノート隠した。
頑なに私に見せようとしなかった。
「えー、いいじゃん」
「絶対だめ!」
笑いながらそう彼が言った。
「わかったよ。そんなに言うなら仕方ない・・・」
そう言って私も笑った。
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