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彼が死んで3年が経った。
私は30歳になっていた。
彼が居なくなってから、
私は抜け殻のように過ごしていた。
ようやく、ようやく気持ちの整理がつき、彼のノートを見ようと思った。
私はゆっくりとノートを開いた。
〈今日から日記を書こうと思う。
もし、本当に僕が死んだ時の為に。〉
そう最初に書かれてあった。
それは私が、彼に8か月前に死ぬと分かった日だった。
彼は死んでしまうと分かってから
毎日、日記を書いていたらしい。
この日記は彼の生きていた証だと思った。
日記には、私の事ばかり書かれてあった。
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