彼の生きていた証

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〈今日、僕は死ぬらしい。 もうすぐ死ぬのは、なんとなく分かった。 癌だと聞かされた時は、本当に驚いた。 あぁ、僕は本当に死んでしまうんだなと思った。 僕は花純に出会って本当に良かった。 僕は花純を愛しています。 今までありがとう・・・ なんて本当は言いたくない。 本当はもっと生きたい。 花純ともっと一緒にいたい。 一緒に笑いあった楽しい思い出も、一緒に泣いた思い出も、お互いに喧嘩した思い出も全部ここには書ききれないけど、全て大切な思い出。 僕にとってどれも一瞬のようだった。 毎日、この日々が続きますように、と密かに祈っていた。 花純に出会うまでは、自分の人生が嫌になって自殺しようと思ったこともあった。 でも、花純は僕にちゃんと寄り添ってくれた。 ちゃんと僕を見てくれた。 花純に出会って僕は、本当に救われた。 花純は、人を救う力を持っているから、 もっと自分に自信を持って生きて欲しい。 前を向いて生きて欲しい。 もし、落ち込んだり、嫌なことがあっても、 僕が日向になって、花純を明るくさせる。 僕の分まで、とは言えないけれど、精一杯生きて。 僕は最後まで、花純の味方だからね。 ずっと見守ってるよ。〉
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