真夏の夜の夢

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 「あ、明かり見える!」  キャンプ場に入る場所に掲げられた大きな看板を照らす明かりを見てホッとした。  私が微笑むと彼も微笑んでくれて。  皆の声が聞こえてくる方へと私も少しずつ小走りになる。  「ねえ、軽々しく肝試しなんてするもんじゃないよね」  ため息交じりに苦笑したその声に。  「本当に! だから怖い目に合うんだよ! ねえ」  と同意を求めて振り返った先には誰もいなかった。  「…あれ?」  一本だけの道、分かれ道はないのに誰もいない。  あるのはトイレ、もしかしたらそっちかな。  「ハナー!! ゴメンゴメン、大丈夫?」  美帆が立ち尽くす私に気づいてやってきて。  「うわ、血ィ出てんじゃん、誰か絆創膏ある~?」  その後またさっきのを面白おかしく話し出す皆に呆れながら。  加藤君の従弟を探したけど、その日は見つからず女子たちは帰ることになった。
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