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エピソード1
強く両肩を掴まれ、壁に押しつけられた。
「なんでだよ、なんでわかってくれないんだよ……っ」
わたしを見つめる漆黒の瞳には狂気の炎がゆらぐ。肩に置かれていた手がゆっくりと首に伸び、締め付けられる。
あ、これは駄目だな。
そう考えながらもわたしは【震える声】で彼を制止しようとした。
「あ、東くん……」
「そんな声で僕を呼ぶな!!」
やばい、選択肢間違えた!
首にかかる力がいっそう強くなる。視界が白くなってゆく中、そっと、額に柔らかいなにかが触れた。
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