情報収集と不思議な出会い

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洞窟まではそう遠くなく、 徒歩で20分くらいで着くことが出来た。 洞窟の中は湿っぽく真っ暗なので カンテラを片手に進んでいく。 『この距離を面倒くさがるのは何かしらの 理由があるのだろうか…?』 そう思いながらフレアスは歩くと 目当てのキノコは直ぐに見つかった。 簡単でなんとも拍子抜けだが キノコを収穫して鞄に入れる。 帰ろうと洞窟の出口まで近づくと 誰かが立っていた。 「誰だ?てめぇは…、ここが俺様のアジトと 知ってるんだろうな?」 「知らなくて迷い込んだ者ですが、もし 気を悪くされたのでしたら謝ります。」 フレアスは盗賊のリーダーと遭遇した。 他の盗賊達とは違い大柄な巨漢。 冒険者から奪ったとみられる装備品を たくさん身に付けていた。 カカルデに来る途中で戦って追い払ったのは 恐らく子分だったかもしれない。 見た目が強そうな盗賊のリーダーは 怒りながら突進してきた。 フレアスは避けようしたが まだ洞窟の中で慣れない足場なのか 避け損ねてしまい、打撃をくらう。 「騎士がのこのこと一人でやってくるとは 都合がいい、その装備品を寄越しな!」 盗賊のリーダーは手に握っている 手斧を力任せに振り回した。 フレアスはなんとか態勢を立て直し、 剣で攻撃をはじく。 ギィン! ガン! キィン! 上手く攻撃を見切り盗賊のリーダーの隙を 突いて反撃した。 しかし、盗賊のリーダーは青銅の鎧を 着ており傷は浅くまだ倒れない。 フレアスは距離を取りながら 手斧を無力化しようとしたが いきなり投げられた砂つぶの目潰しが ふりかかり視界を遮る! チャンスと言わんばかりに目をギラつかせ、 盗賊のリーダーは手斧を振り下ろそうとした 次の瞬間…! 放たれた炎の魔法が盗賊のリーダーを 包み込んでいた。 フレアスの視界が回復して見たのは 黒こげになった敵だったものと 助けに来た魔女の姿だった。
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