決戦までの過ぎ行く時間

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それから2日が経過すると レザベンドの城にラウルが帰ってきた。 「お疲れ様です、ラウルさん。 何か報告がありましたらお願いします。」 ゼノバードは誰に対しても礼儀正しく、 ラウルに何かなかったか尋ねる。 「そうだね…、少し前に南の国の図書館に 寄ったら魔女と会ったよ。 おそらく噂のフレアスとかいう騎士の仲間だと 思うけどなんの問題もないかな。 後は北と南の同盟軍だけど、 僕の見立てだと送り出した兵が挟み撃ちを 受けた状態でやられてしまって 同盟軍の半分くらいが近いうちに この城に攻め込んできてしまうね。」 「なるほど、わかりました。 報告ありがとうございます。 次の戦いに備えてゆっくりお休みください。」 ゼノバードはラウルと話し終わると レザベンドに報告しに行った。 ラウルはというと城の内部にある自室に戻り 魔導具や魔導書が置いてある空間で 瞑想したりや魔法の研究などをして 時間を過ごすことにした。 ゼノバードからの報告を聞いたレザベンドは 東の国を進行中以外の自軍の戦力、 各地に散らばって活動していた傘下の軍を 城に呼び戻すように伝えた。 北と南の同盟軍と総力戦になると 万が一のこともあり得るので少しでも 戦力を固めることにした。 東の国をもうちょっとのところまで 追い詰めたのは事実。 残りの北と南の同盟軍さえまとめて滅ぼせば 全ての国を武力で手中に収めて 支配することが可能になり、 そうすれば天下を取ったことで 誰も逆らえず何もかもが思うがまま。 そのためにはやはり邪魔者達を 片付ける必要があった。
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