総力戦

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ドロテーが唱えてもないのに 魔法が降り注ぐとレザベンド軍に 大打撃を与え、連続して魔法が放たれる。 そしてフレアスが見慣れていた 剣と鎧を持った者達が駆け付けていた。 それは東の国からの援軍だった。 騎士団長ヴォランダロスを倒したことにより レザベンド軍が弱体化しており 東の国は侵攻を抑えるとレザベンドの城へ 密かに援軍を送り込んでいた。 王様がフレアス同様に特命で討伐を 依頼していた騎士達も合流して 流れは良い方向に変わり始めた。 「騎士フレアスというのはお主のことだな? 名を名乗っておこう、 エウマンダ・ペテグリウスだ。 ここにいるのは東の国の援軍で 我々も加勢させてもらおう。 今こそ奴らに我々の力を示す時! 者共、かかれー!!」 髭を生やした隊長である エウマンダがそう言いながら突撃を開始、 戦いに加勢した味方の軍とレザベンド軍が 衝突して乱戦になった。 北と南の同盟軍の凄腕の騎士や魔法使いも まだ生き残っていて 戦況的にも希望が見えてきた。 「これなら先に進めそうです、 ありがとうございます東の国の皆さん!」 フレアスはそう言い頭を下げて礼を述べた。 レザベンドの城の門に向かうと 屈強な門番が待ち構えていた。 身体中に盾が付いていて、 鎧には隙間がほぼ無く兜は顔を覆い頑強。 その門番の近くには 瀕死の状態のトルタユニスが倒れていた。 「…うぐ、 気をつけろ。 あの門番には剣の効き目が薄い。 門の鍵前は破壊しておいた、 後のことは頼んだぞ…。」 トルタユニスは力尽きた。 ガルロは前に出てかまえると フレアスに言った。 「ここはワシらレジスタンスがくい止める。 フレアス殿達は先に進んで 城の中に入るんじゃ!早く!」 ガルロが門番に飛びかかり 蹴りをかまして妨害する。 フレアスはガルロの意思を汲み取って うなづき門に向かって走り出すと皆も走る。 アマンダは心配そうにガルロを見てから 彼女も門をくぐり抜けた。
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