総力戦

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城の門をくぐり抜けて城内に入ると ここではレザベンド直属の精鋭達が次々に現れ 侵入者を排除しようと立ち向かってきた。 普通のレザベンド軍の兵士よりも 装備と強さがさらに上なのが特徴的だが 今のフレアス達なら問題なく戦えた。 あらかた出てきた敵を倒すと一階を探索する。 フレアスは聖騎士の兜を見つけた。 装備している騎士の兜を外して付け替える。 奥の方へ進むとそこは広い中庭らしく、 緑が茂っていて陽の光が差し込む場所に出た。 そこで待っていたのは 真紅の鎧に大剣を持つ傭兵、ドレイクがいた。 「よお、待っていたぜ。 んん? お前らはこの前に道案内してもらった 親切な人達じゃねぇか。 …まさかあの時に会っていたのが 敵だったなんてな。 悪く思わないでくれ、戦うしかねぇんだ。 どうしてもこの先に行くんなら この俺が相手になるぜ!」 ドレイクはそう言い終わると 大剣をかまえて戦闘態勢に入った。 フレアスが戦い出す前にバティが提案した。 「フレアス、ここは一つ 俺にまかせてもらえないか? 後で必ず追いつく、気にせずに 先に行ってくれ!」 「わかりました、ここはバティにお任せします。 必ず追いついて来てくださいね。」 バティは双剣を抜くとドレイクに言った。 「傭兵ドレイク、 お前が話のわかる男なら 俺と一騎打ちで勝負しろ。 仲間には手出ししないで通してやってくれると 助かるんだが駄目か?」 「いいぜ、その勝負受けて立つ。 …しょうがねぇな、通りな!」 ドレイクは一騎打ちを承諾すると 道を空けてバティ以外は通してくれた。 フレアス達は城の中庭を横切り 二階へ続く階段を駆け上がっていった。
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