それぞれの戦い

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リーサは素早く加速して 剣で突くように攻撃を繰り出した。 レイピアは切ることも突くことも出来る武器、 アマンダは攻撃の軌道を全て見切ると避けていた。 「もしかしてだけど、貴女は 戦闘が好きじゃなかったりしない?」 アマンダは戦闘経験が長いせいか リーサの剣に殺気がないことに気づいていた。 「そうね、私は出来るなら 戦いなんてしたくはなかったわ。 でも、戦わないと生き残れない。 剣を握ったのも勝って明日を生きるためよ。」 今度は反撃で拳を突き出すアマンダ、 剣と拳というリーチをものともせずに前へ。 振り抜く動作を掻い潜り懐に入ったアマンダは リーサに一撃をお見舞いする。 ガン!という音がして感触は硬かった。 「この感触は、鉄板ね。 服の下に着用してるのは賢明な選択だわ。 防具を着込んでないように見せて 敵の油断を誘えるし、 こうして攻撃を受けたとしても ダメージは半減されているはずよね。」 アマンダは分析しながら話して どうやって無力化して倒そうか考える。 「確かに鉄板を仕込んでいたけど こんなの何発も受けたらヤバいわ…。」 リーサは直ぐに距離を取って 攻撃の間合いを図る。   切るように剣を振るいながら攻撃すると アマンダは回避が遅れて切り傷を受けていた。 教えてもらいながら 努力した剣術は無駄ではなかった
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