情報収集と不思議な出会い

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コンコン、とドアをノックするも反応がない。 留守だろうかと思ったがドアは 自然にロックが外れて勝手に開いた。 …誰もいない。 静かで中は薄暗く不気味だ。 「…上にいるから入ってきて。」 恐る恐る中に入り二階に上がるが、いない。 ベランダにハシゴがあるので登ると 屋根の上に魔女が確かにいた。 気だるそうな目、それなりに長い髪。 クールな感じの年若い少女が 箒に跨がって空に浮かんでいた。 「…見たところ騎士のようだけど 誰? ここに何の用?」 「私はフレアス。東の国から特命を受けて 今や噂に聞くレザベンド討伐をする 仲間を探しにこの町に来ました。 仲間になって共に戦ってもらえると 助かるのでお願いします。 仲間になってください。」 魔女は迷ったような表情をしたあとに 手をポンと叩いてこう答えた。 「…いいわよ。でも2つだけ条件があるわ。 一つはあるキノコを探してもらう。 もう一つは私に勝てたら 貴方の仲間になってあげるわ。」 「わかりました、その条件をのみましょう。 それでそのキノコとは?」 「…このキノコを探して欲しいの。 フシアワセドクロタケ。」 図鑑なのか分厚い本を開いて見せると 毒毒しい色のキノコが載っていた。 「野暮なことを聞きますが これは何に使われる予定なんですか?」 「…秘密。 言えるのは魔力が高い。 キノコの場所はここよりさらに南の洞窟の中。 行くのダルいからよろしく頼むわね。」 魔女は言い終わると下に降りて行った。 フレアスは一旦町を出ると地図で洞窟の場所を 確認してから移動することにした。
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