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「うわぁー!すごーい!鏡のような水面だ!まるで湖みたいだー!」
船の船首でほぼほぼ波の無い、まるで鏡のような海面を眺めているブルアンの姿があった。
その横には料理番グリンドーが立っている。
「でしょう?坊ちゃん? イヤー、アッシもここまで穏やかな海面は見たことがないですヨ!これもきっとブルアン坊ちゃんがラッキーボーイかもしれない証拠ですぜ?」
グリンドーは前からそよいでくる風にやや赤毛でポニーテールの髪を靡かせながら言った。
前から吹いてくる風は船が進んでいるために生じている空気の流れであり、今、海は快晴の中、完全に無風状態であった。
「沖の海って・・・こんなに濃い藍色なんだね? 知らなかったー!」
陸に近いところの海面しか見たことがなかったブルアンは思わず感動を口にした。
「わぁー!イルカじゃないか!この船と並走して泳いでるよ!」
ブルアンは船の先端の左右を船に負けじと泳いでいる数頭のイルカを見てはしゃいだ。
「おー!そうですね!坊ちゃん、こりゃーやっぱり坊ちゃんはラッキーボーイだ!」
グリンドーも叫ぶようににこやかかに言った───
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