落涙、海に紛れて星となる。

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何度も頑張ったが取れなかった。お葬式モードで浜に上がり、気になっていた浜の端にある岩場が気になった。左右が岩の壁になっていて、浜の砂がずっと続いている。まるでジャングルクルーズだ。進むとそこは幅5mほどのビーチでまるでプライベートビーチだった。 右に窪みがあり、覗くと更に肩幅ほどの道が続いている。暗くて仙人がいそうな場所だった。海が出てきたところで行き止まりとなり、引き返した。ちょっとした冒険だった。 夕陽を見に行ったが、太陽は臨めなかった。でも太陽の光が放射状に雲に照らされ、幻想的で素晴らしかった。向かう道中、軽トラの荷台に乗り、タンクトップ、短パン、サンダルで畑の中を夕方に走る様はまさに「僕の夏休み」そのものだった。これもずっとやりたかったことだ。夏は田舎で過ごすに限る。 一度帰り風呂に入ってサッパリして、ヨロンの同級生と飲んだ。やはり途中で寝てしまったが、いろんな話が聞けて良かった。与論島の訛りが心地よく、面白くて真似をしてたら訛りが抜けんくなって、もうよう分からん。 ヨロンからこれくらいは覚えた方がいいと方言を教えてもらった。 「尊加那志 トートゥガナシ」
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