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「海ほど涙を流し、無垢な涙は星砂となる。浜に寝そべり天を仰ぎ幾度なく流るる星たちは、まるで海に落とす涙のよう。」
この随筆を二人の友に捧ぐ。
「誰もいない。」
炎天下の中、待たされながら集合時間に全く現れないどころか、バスまで通り過ぎてしまった。
「バカタレが!」
不安の中、一通の連絡が来る。
「いまどこにいんの?」
オメェだよ!どこだよと苛立ちながら、彼の自宅に向かう。
彼も丁度自宅から出てきていた。何があったのかと聞くとバスは止めて車で向かうらしい。
荷物を持ってバスに乗るのは嫌だったので、それはそれで良しとする。
「トランクが開かねえ。」
は?マンガじゃねえんだ。これから出発するのにトランクが開かなくなるものか。久々に引っ張り出して番号を忘れたならまだ分かる。しかし荷物を詰めて開かなくなるとはどういうことか。更には000から999まで試そうと言うのだからバカ丸出しである。
女は「寝たの?」と僕を心配したが、三時間ごとに起きることを伝えると「マジ文豪だな。」って意味分からんわ。
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