4章 ラストノート

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材料をスーパーで買った湊が戻ってきた。 いっつもナチュラルに庶民派だから気にしてなかったけど、湊の家だってお金持ちなのに本人は至って普通の金銭感覚なのが、馴染みやすい理由の一つなのかも知れん。 (高級食材とか使われだしたら、今でこそヒモっぽいのに本格的にヒモになっちゃう……) 「おかえりー」 「あ!!ただいまのチューしてよ〜」 _ンーっと唇を突き出してキス待ち顔。 「そんなん、彼女かチワワ男子に言うセリフやん」 笑ってそう突っ込むと、 「1回くらい良いじゃん!お願い〜!!」 なんて、どこのクソ男だよって返事。 「はいはい、ピンヒールが似合う美女になって出直してねー」 この前テレビでモデル美女みてから、ココ最近の 俺のブームはピンヒールだから。 でも、きっと湊が女の子に変わったらギャル系だと思う(笑) _だから俺はキスできないけど、代わりに近くにあったタヌキのぬいぐるみでしておいた。 「いつもありがとう。湊くん、ちゅきっ♡(裏声)」 たぬぽんによるサービス台詞添えで。 ………あれ?珍しく反応ないなぁ。スベった??と思ったが、勢いよく湊が顔をあげ宣言する。 「俺もっ!!!!!」 そして、そのままキッチンの方へ走っていった… な、なにが??? (たぬぽんと両想いって話??そんなに、愛に飢えてんの!??) ちょっとしばらく湊に優しくしてあげようと思いました。(作文風)
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