あんた誰よ。

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チラと校長先生や親の顔を見ても、…何だろう…、『あんたねぇ…』と言いたげなのが見てとれる。 いや自分の発言に一番驚いてショック受けてるの私なんで。 まあでも普通にやらかしたよね。 いくら目の前の方の顔が良いからって正直に言うことはないじゃん。 ほら、この人も下向いてるじゃん…。 と、彼の肩が小刻みに揺れているのに気付いた。 え、なに?と思った瞬間、彼は顔を上げた。 「ふっ…はははは…くく………」 は?なんか爆笑されてんだけど。 静かな校長室に、イケボな笑い声だけが響く。 なんともいたたまれない。 「いや、…ふっ、………いや失礼、」 咳き込みながら失礼とか言われても、ほんとに失礼なんだけど。と思ったけど、悪いのは私だから何も言えない。 「やはり面白い人ですね、小花さん」 いきなり名前呼び!? イケボで自分の名前呼ばれるってこんな感じなんだ。なんだかゾワゾワする。 「改めて初めまして、小花さん」 「は、初めまして、えー…っと…」 さっきのネイティブな発音の名前を思い出す。なんて呼べばいいんだろう。 「呼びは『コナー』でいいですよ」 今度は日本語の発音で話してくれる。 コナーさん、か。そう言われれば、さっきの英語の発音も『コナー』っぽかった気がする。 校長の咳払いが聞こえた。 「では、本題に入ります」 「へ、あ、はい」 そうだ、色々やらかしちゃって頭になかったけど、呼び出されたんだった。 一気に空気が張り詰めた気がして、思わず背筋が伸びた。
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