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「それでは、自己紹介を…」
校長が、向かいのソファに座っている正体不明の男へ腕を広げ、どうぞとジェスチャーをする。
「…私は、Connerといいます。初めまして」
綺麗なお辞儀につられて思わず私も頭を下げる。
…って、まてまて。
お名前が聞き取れませんでした( ◜▿◝ )
私の英語リスニング力を舐めないでほしい。
「初めまして…」
とりあえず言葉を返す。
「私は、生まれこそ外国なものの、育ちは日本なので、無理して英語を使わなくても大丈夫ですよ」
そう、彼が優しく笑う。
うわぁ…めっちゃかっこいい。
無表情だとちょっと怖く思えたけど、優しく笑うと一変、すごく甘い笑顔。
二次元からやって来たんですか…?
「えーでは、風早さんも、自己紹介を」
「アッ、ハイ」
自己紹介、自己紹介…何を言えばいいんだろう。
「えー…風早小花です。初めまして」
…わァ言う事がなァい。
好きな物?好きな物言えばいいの?今時の子の趣味? 思い出そうとするほど、韓国アイドルにはまってる友達のダンス姿しか頭に浮かばないんだけど。
てか嘘ついちゃだめじゃん。
私の好み、三次元より二次元寄りだし。
いやでもそれ言うとただのヲタクっぽいよな。
別に三次元も嫌いなわけじゃない。三次元にもかっこいい人とかかわいい人とかいるし、そういう人好きだし。
よしここは、二次元ばっかりのヲタクと思わせないような発言を…。
「に、二次元でも三次元でも顔が良い人は好きです。よろしくお願いします」
…。
……。
……………………………………。
チ───(´-ω-`)───ン
ただの面食いだ……。
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