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ハナノヒ
盛大に行われた結婚式は、数日間行われたのではないかと錯覚するくらい長く感じた。
常時呼吸の浅い中過ごしたために、帰るために車に乗った瞬間に頭が痛くなった。
今日で、何もかもが変わる。
そして、俺の一生も、きっと終わったも同然である。
もう10年くらい経った気でいるのに、まだ結婚式から1ヶ月も経っていなかった。
それくらい、時間は進まなかった。
刺激も、何もかもなくなった。
趣味すら消えた。
ただ仕事に行って、馬車馬のように働き、家に帰る。
あれから眠くもならない。腹も減らない。性欲すら湧かなかった。
ふと、働く意味すら感じられなくなった。
このまま一生を過ごすくらいなら。
このままただ時間を無駄に過ごすなら、生きる意味すらない。
それに気づいてしまったからに、いつも死のことを考えてやまない生活を続けてしまうことになる。
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