Ⅴ 暴れ馬の剣

7/7
前へ
/55ページ
次へ
「条件?」 「はい。それは〝フラガラッハ〟自身に受け入れられる(・・・・・・・)ことです。そうしなければ、持ち主とは認められず、先程見たように言うことも聞いてくれません」  訝しげに眉をひそめ、聞き返すハーソンにウオフェはそう答える。 「受け入れられる? ……と言われても、よくわからんな。具体的にはどうすればそんなことができる?」 「〝フラガラッハ〟と闘うのです。闘って、自分が真の主として相応しいことを認めさせるのです」  さらに重ねて尋ねるハーソンに、彼女は相変わらずのケロっとした顔で、どこか愉しげな笑みを浮かべながらさらっとそう答えた。 「……は? あ、あれと闘って認めさせるだと!?」  その返答に、ハーソンはちょっと騙されたような感情を抱きつつ、思わず目を見開いて声をあげた。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加