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面白い所や見どころ:
先述の通り、"サキ"と呼ばれる暗殺者がいて、その謎を追うライターや警察、という話の構図になっています。この方の小説はいずれも登場人物とその人間関係がハッキリと書かれていますので、話の謎を追っているうちに「人物を忘れてしまったぞ!」という事はこの作品でも無かったです(気になる方は他の作品も是非読んでいただければと思います、どれも素晴らしい作品です)。
言い換えれば、様々な人物がサキの存在に振り回されるという話の流れになるのですが、驚くべき事に謎を追っていく中で、読み手もサキに振り回されている感覚になっちゃいました。透けて見える人物像だったり、正体が推理できそうでまだまだ分からなかったりと、若干もどかしい感じがするのは、物語として完成度が高いから…だと思いました!
そして、書き忘れてはいけないのが、息をのむアクションシーン。読んでたら必ず出てきますので、読み進めて頂ければと思います。アクションは細かく書けば書くほど緻密な動きを再現できるのですが、逆に細かく書きすぎるとスローモーション感覚になって再現されてしまうので難しい所ではあります。ところがこの作品は"絶妙な"バランスで書かれている(と言ったら変な表現ですが)ので、上手い事撮影された映画のワンシーンのような感覚で脳内再現されましたねー。
個人的に注目して頂きたい点は、
・登場人物それぞれのバックグラウンド
・透けて見える"サキ"の人物像
・推理できそうでまた離れていくもどかしさ
の3点です。
…是非とも、読んで欲しいお手本のような作品であります。
↓作品URLはこちら
https://estar.jp/novels/25228742
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