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優香ちゃんに連れられて、ドリンクバーにやってきた。空のグラスに氷をふたつだけ入れて、アイスティーを注ぐ。優香ちゃんはメロンソーダを注ぐとその場でストローを突っ込んで一口飲んだ。
「ねえ、優香ちゃん……どうして……」
睫毛の密度の濃い大きな目がわたしを捕らえる。どうして、の後に続く言葉はなんだったのだろう。いつからか人の厚意をどこか信じられなくなって、行動の裏を読もうとしてしまうようになった。それはわたしが卑屈な人間だからなのかな。
「園子さん、どうかしました? 店長、頼りないとこあるけど優しいから、見捨てないであげてくださいね」
彼が優しいことはわたしだって知ってるつもりなのに。見捨てるなんてありえない。こんな醜い嫉妬心だらけのわたしのほうが捨てられちゃいそうだ。
「あたし、店長には感謝してるんです。こんなに長く続いたバイトは初めてで。だから、あの店がもっと有名になったらいいなと思ってるんです。で、店長の恐い顔を崩すのは園子さんなわけです。だから、支えてあげてくださいね」
清々しいその横顔は悪意なんか微塵も感じられなくて、少しでも疑った自分が恥ずかしい。優香ちゃんのほうがよっぽど大人だ。
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