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そんな事ないと断言したい。だけど散々迷惑かけたのも確かで、言葉に困る。
「まあ、そういう事だから一応気をつけろよ?」
「何かあったらすぐ言えよ」
「……わかった」
言いながら、少しの不安が心に残った。
その夜、華からデコレーションに満ちたメールが届いた。
【咲希! 聞いて! 彼氏できたの!】
【え、おめでとう! 誰⁉︎ クラスの人⁉︎】
【ううん、一つ上!】
【私が知ってる人?】
【多分? 体育科の野々宮明光さん】
その名前は高学年なら皆知ってるだろう名前だ。体育科七年生のAランク。すらりとした高身長なのに体育科らしく筋肉がついていて、格好いいと騒がれてる。
先端技術科でも京子達が話題にしてたし、咲希自身、クリスマスパーティーなんかで二言三言話した事がある。
【勿論わかるよ! ほんとに良かったね!】
【うん、すっごく嬉しい! 久々の恋だよー!】
文面からも華の喜びが伝わってきて、こっちまで嬉しくなる。
【どうして付き合う事になったの⁉︎ というか、いつの間に出会ったの!】
【うふふー! 明後日初デートしてくるから、次の土曜日は私の恋話付き合ってね!】
【勿論! 楽しみにしてる!】
女友達と恋の話をするなんて初めてで、益々来週が楽しみになった。
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