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やあ、どうしたの?
「…………」
何か嫌なことあったの?
「……お母さん…」
うんうん。お母さんがどうしたの?
「……会いたい…よ…」
涙を溢す少女。
手で顔を覆い。すすり泣きだしてしまう。
俯いて、黒髪が流れるように、さらさらと落ちる。表情が伺えない。
そっか。辛いね。僕で良ければ一緒に遊ぶからね。
そういってしばらく一緒に座っていると、少女の父親らしき人物が歩いてきた。
落ち着いた声で、落ち着かせる男。
それでも少女は泣き止まなくて。
とぼとぼと歩いていってしまう。
「ごめんなさい」と呟いて。
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