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そのあまりにも聞きなれない声に。 あまりにもつんざくような悲鳴に。 必死な声に。 僕は焦って周囲を見渡した。 すると遠くを彼女が走っているのを見つけた。 木が沢山はえているほうだ。 行かなくちゃ。 焦る気持ち。 急いで向かう。 大柄な男の人が追っていくのを見つける。 あの男。 僕は夢中で追いかける。 つまづいてしまった彼女が見えた。 それを見て足を緩める大柄な男。 僕は追いかけて。 追いかけて。 そして。ようやく追い付いた。 男と彼女の間に身を滑らせて。
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