24人が本棚に入れています
本棚に追加
部活の友達
このまま別れるにはなんとなく早いかもしれない。
「どこか行きたいところある?」
と花田くんは訊ねた。
せめて、デートらしいところに、と美代子は考えるものの、思いつかない。
「ちょっと歩くけど、都庁いかない?」
花田くんの提案に、美代子は驚いた。
「なんでまた」
思わず口にした。
最初に花やしきにデートしよう、といわれたときもそうだったけれど、花田くんの提案はいつも突拍子もないし、斬新すぎる。
部活の友達のアイデアなんだろうか。
「都庁の展望台って、無料なんだよ」
花田くんは、「部活の友達に教わって」といった。
最初のコメントを投稿しよう!