33人が本棚に入れています
本棚に追加
第6話.古着屋シティーポップ
YouTuber物語▷▷▷
同級生の健太との久しぶりの再会をして、それから数日間がたった頃。
隆史はいつもと変わらない日常を送っていた、アルバイト先の古着屋シティーポップでTシャツを畳みながら、独り言を言っていた。
隆史「最近何だかユーチューブを見る回数が多くなった気がするな。」
ユーチューバーのなり方、ユーチューバーの月収、チャンネル登録者数、広告収入、動画編集、ビジネス的コンテンツの物から、エンタメ系の物まで幅広くある。
誰もが知ってる人気トップユーチューバーや、ファッション系、音楽やコスメ、芸能人ユーチューバー進出や、Vチューバーたる者までいて、成功するのは本当一握りと言われてる世界。
隆史「はぁ、なんか夢はあるけどな、僕には得意な物もないし、それにきっと見てる側の方が楽しいよ、健太君には悪いけどやっぱり断ろう。」
隆史はブツブツ独り言を続けながら、Tシャツを畳み終えると、そっと店頭に目をやった。
ササッ
何かお店の入り口付近で気配を感じる。
すると店頭の什器に隠れ、大きな怪獣の着ぐるみが顔をだして店内を覗いていた。
隆史「ん?えっ!?何!?いっいらっしゃいま、せ!?」
怪獣の着ぐるみはこちらに手を振り、店内にじわじわと怪獣のように歩いてきた。
ウサギ「俺だよ!俺!健太だガオー!」
怪獣はしゃがれた声で日本語を喋った。
隆史「えっ??健太君?そんな格好で何してるの??」
健太「まーちょっとな!近くでヒーロー戦隊カオスマンショーがあってな、そこでバイトしてたんだよ!」
隆史「そうだったんだ、ビックリしたよ!」
健太「いやさー、たまたま隆史の姿が見えたからよ!たまたまだぞ!たまたま!」
隆史「えっ!あっそうなんだ!ここの古着屋で今僕もアルバイトしててさ!怪獣が来たからビックリしたよ!そう言えば店長が帰ってきたら僕も休憩だから、健太君その格好だけど、良かったら一緒休憩とか行く?」
怪獣の着ぐるみは大きく二回縦にコクリとうなずいた。
最初のコメントを投稿しよう!