シェヘラザード・育成編

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シェヘラザードは、寝室の扉を開け、シャハリヤール王に歩み寄った。 ベッドの背に凭れて本を読んでいた王は、眼鏡と本をサイドテーブルに置いた。 シェヘラがベッドに上がると王はその腰を掴み、自分の膝にまたがらせた。 シェヘラの顔を両手で包み込み、王は、彼女の唇に自分の唇を捺しつけた。 舌で彼女の歯を抉じ開け、そのまま、口腔に侵入する。 逃げようとする彼女の舌を追いかけ、捕まえ、もう離さまいというように、絡めた。 「ん・・・ふ・・っんん」 恥ずかしい声が、漏れてしまう。 王の舌は獰猛な肉食動物そのものだ。容赦ない。唾液が溢れ出る。 息ができない。 苦しさと恥ずかしさがシェヘラの内部でじわじわと快感に変わり、次第に全身が火照ってくる。
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