あさ、はは、ぶれっくふぁーすと

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あさ、はは、ぶれっくふぁーすと

6時半、眩しい光に包まれて起きる。 こんな朝の始まりが、私は好きだ。 「おはよぉ」 「おはよう、はのちゃん」 母の朝は早い。 「お母さん、お仕事頑張ってね!」 「うん、はのちゃんは学校頑張ってね!」 私とお母さんの朝は、毎日ここから始まる。 「朝ごはんを作ろう、昨日のあまりを無理やり入れちゃおうか」 そのせいで、クロワッサンに照り焼きチキンとレタスを挟んだ朝にしてはガッツリめなメニューだ。 席に座ってパクッと1口食べてみる… チキンのほろほろという食感が、私とお母さんの頬を落とす。 無理やりメニューは割と美味しかったりする。 お腹がたまったところで、家を出る。 玄関から一歩出ただけなのに、本当に暑くて、溶けてしまいそうだ。 「いってきます!」 「羽乃ちゃん、気をつけてね〜」 お母さん、私はもう溶けそうだよ。 なんて思いつつ、玄関のドアを閉じた。
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