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陽キャラとは、目立つ分ヘイトを買う事は必然だったのだ。
「そ、そんなことしてお前に何の得があるんだよ」
「得? そうね、私はあなた達みたいなうるさい人種が大っ嫌いなのよ。教室では動物園みたいに騒ぐだけのアホ丸出し。そんな青春君が堕ちていく姿を見れるのは、とても楽しいことだと思わない?」
大人しそうなやつだと思ったが、こいつはとんでもないやつだ。学校での姿は完全にネコを被っていたんだ。本当のこいつはきっと目の前の姿だろう。
とんでもないやつに見られてしまった。俺の高校生活はこうも早く終わってしまうのか‥‥?
いや、だめだ。ここまできて今更中学のようには戻りたくない。絶対に陰キャラの仲間にはもうなりたくないんだ!
「‥‥頼む、誰にも言わないでくれ」
いくらこの女子生徒が陽キャラが嫌いだと言っても、こうやって頼めば流石に申し訳ないと思う筈だ。
「いやよ」
しかし、答えは即答。一切考えることもなく目の前の女子生徒はそう言い放った。そして俺に背を向け言った。
「明日からの高校生活のことでも考えておきなさい。ねぇウェイウェイ系のギャルゲーマーの青春君?」
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