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それと同時に、お前こそなんで俺を助けたんだよ、と言う。
それは…。
「何故か…君に生きてもらいたいと思った」
「食糧として、か」
「違う!」
「じゃあ何だ。まさか俺に好意でも持ったか」
好意。それは考えていなかった。
でも、改めて言われればそういうふうな気がしてくる。もしかしたら。おれは、君が。
「好き…なのかもしれない」
「どういうことだよ、もう…」
「一緒におれと暮らしてほしい」
彼はおれに胡乱な目を向けた。
当然の態度だが、おれは寂しい気分になってしまった。来てくれないとなると、ここで一気に喰らうしかない。
それだけは…嫌だ。
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