赤い髪の死神

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「ちょっ、待って!?」  キスで混乱した頭は、男が次に何をしようとしているのかを理解してはいた。そして、言葉とはウラハラにまともに止めるどころか期待した。 「ふ、ぁ…お前、おっきいな……」  ニヤリと笑って、男が俺のものを口に含む。上半身を少し上げて、その慣れた行為を眺めた。 「んぅ、は、んっ」  時たまジュルっと唾液を啜る音がエロい。口に入りきらない根本を、左手で上下に動かしながら、自分のズボンと下着を下げ器用に後孔に指を入れている。 「はぁ…悪いな。眼、閉じて他のこと考えててもいいぜ」 「え…」  俺の戸惑と興奮を置き去りにして、男は俺のものの上に腰を下ろした。 「あは…ぅ、ああ……」  ゆっくり根元まで受け入れる。完全に俺のものが中へ収まるまで腰を下ろし、苦しげに吐息を漏らす。  虚に開かれた瞳が官能的で、口の端から垂れた唾液もそのままに、男はぬるぬるした動きで腰を動かし始めた。 「あう、はぁ…奥、届いてる…気持ちいい…」  俺はされるがままに、ただ男の動きを、赤く染まった頬を見つめた。手当てしたばかりの傷から新しい血が流れて白いガーゼを染めていく。  髪の色も、頬を染める色も、溢れる鮮血の色も。  気が付いたら俺は、男の腰をガッシリ掴んで組み敷いていた。 「いああっ、な、急になんだよ!?」 「どうせなら俺も楽しもうと思って」 「はあ?っあ、ん、んぅっ、まあいいけどさ……オレを満足させるのは中々大変だぜ」  見上げてくる挑発的な眼に、我を忘れた。 「んんっ!?ひぁ、うあ、んっ、ぐぅ」  相手のことなんて頭になかった。ただ気持ち良くて、俺は男をベッドの側面に押しやってただ腰を打ち付けた。逃げられない状況で、男は懸命に俺を受け止めようとしがみついてきて、それがなんだかとても愛おしく感じた。
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