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廊下の突き当たりの寝室に入ると荷物を持って隣の部屋へと移動した。突き当たりの部屋を譲ったつもりはないが、また一緒のベッドで寝るわけにもいかない。
諦めていたが隣室のベッドはやはり埃っぽく、朝のうちにシーツを洗っておくべきだったと後悔した。
簡単な日誌をつけると就寝前の礼拝を済ませてベッドに横になった。
目を閉じると、自動的に脳裏に昼間のことが思い浮かんでくる。疲れているはずなのになかなか寝付くことができなかった。
レニャが激高していた理由を考えたが、具体的なことは何一つ思い浮かばなかった。ただひとつ分かることは、恐らく彼女の怒っている理由とこの教会にいた司祭や修道士たちは何か関係があるのだろうということだ。
詳細な事情についてむしろ彼女は話したがっていないようにすら見えた。怒りは伝えるが言い回しはどこまでも婉曲で、具体的な話をすることはあえて避けていたように思える。
抑えようもない怒りと、話したくない現実との、その狭間にあるものは一体何だろう?
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