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"一年生女子。SNSからの情報"
十一時三十七分、織田先生発見!
女子高生ぐらいに見える女の子と商店街を歩いてる!
まさかのえ…えん…きゃー言えない!
学校休んだのもこれが原因かな?
〇
「これ、今日の午前中だよね。ほら、写真もついてる」
岩上先輩がパソコンの画面を指さした。SNSの投稿には画像が添付されている。その画像には、織田先生らしき人物とだいぶ若い女の子が腕を組んで歩いている。
「この女の子、ずいぶん若いな。だいたい俺たちと一緒か……すこし上かな」
投稿通り、織田先生と一緒にいる女の子は高校生ぐらいに見える。定かではないが、もしそのような女の子と付き合ってるのだとすれば、それはいわゆる犯罪になる可能性がある。
「合成の可能性は?」
岩上先輩が進藤に尋ねる。
「その可能性は低いですかね。よく見ると、似たような投稿がいくつかあります。それに、このような合成写真を作る場合は、光の加減や影の形が不自然になることが多々ありますが、この画像はごく自然な形になっています。もし、これが本当に合成だとすれば異常に良いつくりの合成写真です。普通の女子高生に作れるものではないですね」
進藤はこの手のプロである。以前岩上先輩からの依頼で、俺と先輩が一緒にデートしている画像を作ってほしいと依頼され、見事にそれを作って見せた。
そのせいで俺がどんな目にあったのかは思い出したくもないので察してほしい。
そんな彼が偽物ではないというのならば、きっとこの画像は本物なのだろう。
「でもそれだけで犯罪だと決めつけるのは無理があるよな。よくある妹展開とかは?」
「たしか、織田先生には妹はいなかったはずよ。それにいたとしても、織田先生は今年で三十五歳。もし、高校生ぐらいの妹がいたとしたら二十ぐらいの歳の差があることになるわ。ありえないでしょ?」
有力な情報ではあるが、さらに謎が増え、織田先生が犯罪に手を染めているかもしれないというなんとも気分の悪い展開になってきた。
〇
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