エピローグ

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 颯爽とモデルさんは、サヨナラをしてきた。  さてはて、今日のニュース番組にモデルさんの話題が現れるのだろうか。  モデルさんの自殺報道が流れるかどうか。  ピコン。  八月五日の午前。  同じ時間帯のニュースの番組を待っている最中のことだ。  モデルさんの死亡時刻は八時半。インスタの更新されたとされる通知音が鳴った。  午前の八時前に鳴り出したのだ。 ーーー 『詩のノート』  仕事に遅刻した。  カメラマンや仕事に携わる方々には  申し訳ないです。  二十XX 八月同日 俺より ーーー 「あーあ」  美波の口から吐き出すように出た言葉。  モデルさんが時計を見て颯爽と去っていった理由が分かった。  あのままモデルさんと居ても” 遅刻 “するだけだったんだと理解が出来る。  まあ、一人にして帰って良かったのだろうかと心配をした面もあった。  美波は、モデルさんの心に温かな灯火を当てられたのだろうか。  モデルさんのSOSみたいな『詩のノート』に添えられたのだろう。  今日も通常通りのモデルさん。写真とともに詩が書かれていた。
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