のぞみ5分間Rapid!

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ドタッ。 わたしが手を振りながら舞台袖に笑顔で掃けようとした時、幕裏から鈍く、大きな音が聞こえた。 きゃっという小さな悲鳴とともに、周りがざわざわし始める。 幕裏で誰か倒れたようだ。 「みんな騒がないで、コトミ大丈夫?」 「う、うん。ちょっと立ち眩みがして…貧血だと思う。こんな時にごめんね」 「何言ってるの、そんなこと気にしなくていいのよ」 誰か保健室まで連れ添ってあげて、と周囲への的確な指示で瞬時に場を収めるカナウ。 さすがわたしの親友ね。 ミナト学園祭実行委員だけはある。 インカムで全実行委員に現在の状況と予定の変更を伝えると、カナウがわたしに話しかけてきた。 「のぞみ、あと5分だけでいいから場を繋いで!」 ええっ!? 聞くところによると、ピアノ演奏でわたしの次にステージに上がるはずだったコトミちゃんが、保健室へ行ってしまった為、予定に穴が出来てしまったらしい。 あとの予定を繰り上げようにも、次の出し物が本日最終の演劇らしく準備が間に合わないと。 「そんなこと言われても…カナウか、生徒会長は?」
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