13351人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ。噂をすれば」
タイミングよく、九条くんから連絡がかかってきた。ビー太郎は嘆かわしい声で文句を言っている。
「え?!マジで?!」
だけど、すぐに目を輝かせた。尻尾をぶんぶん振り、耳を立たせている。犬だ。
「サンキュー!助かる!しかもタイミングバッチリ!うん!全然っ!じゃ、よろしく」
ビー太郎は携帯を耳に当てながらこちらに向けて指で輪っかを作った。どうやらどうにかなったらしい。
「梓が会食行くって」
「そう。ならペディタンクお願いね」
「任せろ」
ビー太郎は生き生きしている。仕事が楽しいらしい。それは良いことだ。わたしも楽しい。お給料も増えたし、何より気の置けない仲間がいる。
最初のコメントを投稿しよう!