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「いいじゃん、楽しそうだし」
ビー太郎はクスクス笑いながら、よいしょと体を起こすとわたしを抱き寄せて腕に包み込んだ。
「やっぱりこっちがしっくりくる」とか言いながら、とろんとした瞳で見つめてくるの。
「……綾乃となら何でも楽しいから困るね」
何、その破壊力抜群の言葉。
そんな顔してもダメよ?もうしないわよ?
わたし、寝るんだから!
「昔からそうだけど、綾乃といるとさ、楽しくて仕方ないんだよ。何でだろうってずっと考えてたけど、やっぱ俺、凄く綾乃のこと好きだったんだろうな、って今更ながらに思うよ」
え。急にどうしたの?
なんか、ちょっと変よ。
えっちの後はいつもくだらない話をしながら寝るのがデフォルトなのに、今日はやけに甘いわね。どうしたの。何を期待してるの。
「押さえ込んでいた分嬉しくてさ。綾乃の気持ちも俺と一緒だと思って突っ走った。ごめん」
「……ううん」
「でも、今日みたいに、そういう嘘はやめよう。俺、そういうの好きじゃない。ちゃんと教えて。我慢してほしくないから思ったことは言って」
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