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さっきまで甘く蕩けていた表情が今は真剣だった。かと言って怒ってるわけじゃない。優しく諭している顔だ。
ビー太郎はちゃんと話したかっただけなのね。
それをどうしたのって。変よって思ってごめんね。
ありがとう。
あのね、エッチは嫌じゃないのよ?
毎日はしんどいし、一度にたくさんするのも辛いの。さっきも言ったけどね。
だからって、ビー太郎を悲しませることはしちゃダメね。
「……ごめんね」
「それは俺の台詞だよ。綾乃にそこまでさせなきゃ気づかなかったんだから」
ビー太郎が「ごめんね」という。
それから「もうこの話は終わり」ってぶり返さないことにしたの。
その日以降、ビー太郎はちゃんと気遣ってくれるようになったわ。きっと彼なりの欲はあるのにわたし優先なのよ。彼のそういう心遣いが嬉しくてまた惚れ直したの。そのせいか、益々二人の仲は良くなって毎日が楽しくなった。
いつも楽しいんだけどね。
でも、なんかこの日がきっかけだったのかなって思うの。
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