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Side「A」 人魚伝説の島
2019年3月11日のこと。
Googleの検索画面に「日本 奇祭 怖い」と入力して何となく流して見ていた。すると、その中に、ある男が載せた潜入レポートがあった。
次のような衝撃的な内容だった。
そして、メッセージを寄せてきたライター仲間によると、この記事をアップした後、そのフリーのライターとは今も尚、連絡が取れないとのことである。
【絶対に関わってはいけない】ある奇祭への潜入レポート
私は今、徳島県見波町の沖合約10㎞にある瀬背島という人口数十人の小さな島にいます。ここでは年に一度、あることを目的とした奇祭が行われると聞きます。但し、それは非常に秘匿性が高く、どうも参加できるのは島の数人の関係者だけで、完全に外部を締め出して行われるようなのです。勿論、住人には厳重な箝口令が敷かれ、「災い」「覚悟」「死」「口封じ」などの言葉と共にそれぞれが皆口を閉じています。この時代に於いて一切、その奇祭についての情報が見つからないのは非常に驚きでした。ただ、半年前、知り合いのライターが、元住民の一人に賄賂を渡してこれだけのことが分かったのです。
一、 それは旧暦の6月(現在の7月中旬)に行われる。
二、 何かの依り代のようなものを祭っているらしい。
三、 何かと引き換えに、恐ろしく重大な情報が提示される。
私は彼から、この島の奇祭について調べて欲しいと依頼を受けました。
正直、こんなことになるとは。今はとても後悔しています……。
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